シェフとして働く
安藤壮一郎さんをご紹介します
Q1.お名前とお住まいを教えてください。
安藤 壮一朗と申します。イースタンサバーブ&イラワラ線の最終駅クロヌラに5年半程住んでいます。クロヌラというと、以前に民族間同士の闘争が有名になりあまり良くないイメージもあるかもしれませんが、最近では映画やドラマの舞台にもなり、海辺にある落ち着いた街です。
Q2. 現在、どんなお仕事をされていますか。
クロヌラにある、ZINK BAR&RESTAURANTでシェフとして働いています。パブのビストロのようなイメージのレストランです。ステーキや魚を焼いたり、パスタ、ピザ、ハンバーガーを作ったりしています。
Q3. 現在の仕事をされていて一番印象に残っている嬉しかった出来事は何ですか。エピソードを教えてください。
私が働いているキッチンからはほぼ客席全体が見渡せるため、お客様の表情がよく見え、コミュニケーションがよく取れます。ある時、常連のご夫婦のお客様が食事を終えた後キッチンにやって来て、「ここには何人かシェフがいるが、その中でもあなたの料理が一番おいしい。何曜日に働いているの?その日に私達はいつも来たい。」と言われた時が、一番嬉しかった出来事です。
Q4. また、最近永住権を取得されたそうですが、その感想を教えてください。
やっと永住権がもらえました。本当に嬉しいです。正直、永住権が取れたその日は何だか実感が全くわかず、普段と変わらない気持ちだったのですが、日が経つにつれて徐々に実感がわいてきました。というのも、クックとして技術独立移住査証を申請した為、クックが移民局の職業リストから申請後に突然外されてしまい、審査が後回しにされて異例の約3年という年月がかかってしまいました。クックを目指してから永住権取得まで計で約5年。長かったようで短かったような気もします。
Q5. オーストラリアへ来られたきっかけ、シドニーでお仕事をされるようになったきっかけを教えて下さい。
海の近くに住み、地元の生活スタイルや豪州のハイレベルなサーフィンを学びたく、以前WHでGCに半年、クロヌラに半年の計1年滞在していました。その後日本に帰国、就職しましたが、その時の思い出と生活が忘れられず、ついに戻ってきてしまいました。戻って来るからには永住したいという思いがありましたので、独立技術移民査証を申請するために、シェフとして働く道を選び、シドニーで仕事をするようになりました。
Q6. 日本でお仕事をされるのと、オーストラリアでされるのとではどのような違いがありますか。
日本では不動産のセールスマンをしていました。今豪州で働いていて思うことは、上司に対してでもNOと言えることが、一番大きな違いではないかと思います。こちらでははっきりと自分の意見を求められることが多いので、いい時はYES、駄目な時はNO。初めの内は日本人の性格上戸惑いましたが、今ではこちらの方が精神的に楽な感じがします。
Q7. 仕事する上でオーストラリアの魅力は何ですか。
ゆったりと仕事が出来ること、長期休暇や休みが取りやすいところです。日本では休みが取りたくてもまず仕事優先でしたし、上司に長期休暇を取りたいと言うと、会社を辞めたいのかなどと言われたこともありました。
Q8. 仕事でストレスがたまることはありますか。その際の発散方法は何ですか。
もちろんあります。仕事のやり方や言語の問題等で日本にいた時より、ストレスがたまることが多いような気がします。発散法としては、仕事が終わってからの晩酌、これに尽きますね。あとは、休みの日には好きなことをして、リフレッシュすることです。休みには、大体朝起きたらサーフィンに行き、それからゆっくり朝食(昼食)を食べ、家事をして、夕方から友達と外食に行くか家で料理を作ってくつろぎます。
Q10. 生活をする上でオーストラリアの魅力は何ですか。
何と言っても、自然の豊かさですね。青い空、青い海、白い砂浜、そして木々などの緑。そしてその環境の中でする趣味のサーフィン、ゴルフ、釣り、キャンプ。日本と違い豪州はどこへ行っても、必ずトイレとシャワーが完備されていて便利ですばらしいと思います。
Q11. オーストラリアでお気に入りの場所、お勧めのスポットを教えて頂けますか。
シドニーから車で一時間程ドライブするとKIAMAという街があり、そこを少し過ぎたSEVEN MILE BEACHの北側高台にFISHERMAN’S CLUBというパブがあります。そこから見渡す景色と生ビールが最高です。レストランもあるのでランチのシーフードがお勧めです。ここの景色を見ると日頃の疲れが吹っ飛びます。
Q12. 夢、目標は何ですか?
ようやく永住権が取れたので、一日も早く家族を持つことがとりあえずの目標です。そして海の近くに家を持ち、オーシャンビューのキッチンから奥様と子供たちに夕食を作ってあげ、家族みんなで楽しく食事ができる家族になることが夢です。
Q13. オーストラリアで生活を始める皆様、生活をしていらっしゃる皆様へメッセージをお願い致します。
この国の方々は大変優しく、困ったことがあれば相談すると色々と力になってくれます。治安も、日本に比べればよいと思いますが、そう言ってもやはり外国なので日本にいる時とは違い、いつも以上に注意する必要があると思います。個人的な希望としては、日本が大変便利な国だけに、豪州では不便さを感じる時が多々あります。こうした不便さを少しでも日本の便利さに近づけられるよう、日本の良さと豪州の良さがマッチした街づくりに、住んでいる私達が少しでも貢献できたらいいなと思います。